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2013年11月19日 (火)

beランキング 「よみかえらせたい死語」

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「よみがえらせたい死語」

言葉のしかばねが累々と重なる

汗まみれでハアハアいってる、あなた。こちらキンキンに冷え
ております。なにげなくつぶやかれるだけで、悪寒が背骨をズキ
ュンと脳天までつきぬける「死語」の世界へようこそ。その恐怖
にうちかつため、今回のアンケートで、成仏しきらず亡霊のごと
くさまよっている死語にふたたび命を吹きこんでみました。

 場の空気を凍りつかせる冷却効果は悪魔の吐息級。そんな筋金入
りの死語を網羅した『【難解】死語辞典』は、30代から60代まで世
代別に、オヤジたちに通じる死語を分類している。
 1959年生まれ、ばりばり50代の私が読み飛ばすわけにいかな
かったのは、「50代はこんな死語を使いがち」という解説だった。
そこには、こんな仰天すべき分析が書かれていたのである。
 「『とっぼい』 『すかす』といった自意識や、『マブい』 『ナウ
い』など流行の立ち位置を気にする世代。そのくせ使う言葉は古い
ので、一番対応に困るのもこの世代の特徴だ」 「冷めた姿勢とは裏
腹に、ドリフや赤塚不二天の漫画で覚えたお笑いはシュールで投げ
っぱなしのギャグも多く、100%の返しは難しい」……。
 シェー!!(さっそく使うなって)、「一番対応に困る」って、
どういうことだ!? だが、50代は心ならずも底なしの死語の沼に沈
みこみ、もがき苦しむ不器用な世代であることが、回答者のコメン
トの数々からもしのばれるのだ。
                                          

  外来語崇拝が死語化を加速

「『ロハでいいよ』と言っても                            
通じなかったので、『漢字の只という字を分解すると、ロとハにな
るから…』などとくどくど説明するうち、最初から『タダでいい
よ』と言っとけばよかったと後悔した」 (長野、54歳女性)、「夫
はハンガーを『えもんかけ』、私はハイネックを『とっ<り』とい
つも口を滑らせてしまい、知り合いにあきれられている」 (千葉、
53歳女性)、「仕事で絶体絶命のピンチを脱するアイデアがひらめ
いたとき、『ウルトラCの秘策があった!』と思わず叫んだら、年
下の同僚は『ウルトラC』の意味が分からず、キョトン顔をしてい
た」 (東京、50歳男性)、「女子高生と話しているとき、『縁側』
が通じなかった。苦心さんたん説明していたら、『ああ、アニメの
サザエさんの家の庭に面した部分のことね!』と言われた」 (長
崎、56歳女性)などなど。
 だが、「会話中に明らかに死語の言葉しか思い浮かばないとき、
『その服、ナウいわね! ごめん、バブル世代だから古くさい言
い方しちゃって』といちいち断りを入れている」 (神奈川、50歳女
性)と涙ぐましい自己卑下まで迫られるいわれはないはず。おそら
く、弱肉強食のおらおら世代だった団塊60代になると、「死語です
けど、なにか問題でも?」と問答無用で開き直れそうなので、面倒
くさい葛藤に悩まされたりしないだろう(あくまでも推測です)。
 でも、ふと我に返ってみれば、死語ごときに振りまわされること
など、あっていいわけがない。
 事実、若者言葉の研究で知られる言語学者の加藤主税・椙山女学
園大教授(66)によると、もともと死語とは、ラテン語のように日常
では用をなさなくなった絶滅言語のことだった。世代間ギャップの
元になる古くさい言葉の意味あいが濃厚になったのは1995年ご
ろからのことで、以後、しかばねが累々と積み重なるように死語が
増え続けているというのだ。
 「言葉の死語化が加速された原因のひとつは外来語崇拝。写真機
がカメラヘ、帳面がノートに代わるようにカタカナ語に負けてしま
うんです。もうひとつは若者が年上を軽んじる風潮です。年配者が
口にした難解な四字熟語などバカにするだけで、辞書をひいて調べ
ようともしませんからね」
 加藤教授がよみがえらせたいと願う死語は、「べっぴん」 「ほの
字」 「恋文」など、品格のある和語の響きを伝える言葉だという。
 朽ち果てさせるには惜しい、みやびな言葉の数々が、死語の墓湯
から丁重に掘りかえされるのを、きっと待ちわびているはずだ。
         (保科龍朗)
ランキング
1位 バタンキュー  383票
2位 おニュー    336票
3位 お茶の子さいさい  333票
4位 ハイカラ    324票
5位 ルンルン    318票
6位 驚き桃の木さんしょの木  313票
7位 アベック    302票
8位 胸キュン    299票 
9位 グロッキー   297票
10位 イチコロ   296票
以下、小股の切れあがったいい女、ミーハー、あたぼう、地震雷火事オヤジ、
おきゃん、社会の窓、イカす、感謝感激雨アラレ、オバタリアン、タンマと続く。

(朝日新聞デジタルの会員登録者を対象に25年7月におこなったアンケートの
回答者1519人の回答による。)

H25・8・10 朝日新聞<朝刊>所載

*別冊宝島編集部編『【難解】死語辞典』(宝島社)、
 加藤主税編『女子大生が大好きな死語辞典』(中部日本教育文化会)  

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